2017年度グローバル研修Ⅰ&Ⅱレポート

2017年度グローバル研修Ⅰレポート

廣野 沙織

【研修先】
University of California, Davis(アメリカ)

【研修期間】
2017年3月~6月

【研修報告】
米国のカリフォルニア大学デイビス校にて、3か月間のインターンシップを行いました。この大学はもともと農業専門学校として誕生したことからも、農学や食品科学で有名な大学です。PBTSではレシピレコメンドシステムの開発を行っており、将来的にそのシステムを食生活由来の健康問題を抱える国で応用するための知識や情報を収集することを目的として研修を行いました。そこでは学部生と一緒に食品科学の授業に参加したり、食生活に関するアンケート調査を行った他、アメリカで有名なレシピサイトの日本人創設者とミーティングを行いました。また、食品科学の分野では革新的な手法であるNMR装置を用いた実験を経験することができ、非常に有意義な3か月間でした。英語が母国語の人たちに囲まれることや、慣れない研究室で生活することが大変に思う時も多々ありましたが、この経験を今後の自分の成長につなげていきたいと思います。

廣野 沙織(ライフサイエンス専攻 食品栄養科学コース M2)
PBTS所属チーム:Health Care

大学広場

大学広場

研究室の先生・学生とランチ

研究室の先生・学生とランチ

Nguyen Thi Doan Trang

【研修先】
Institute of Waste Management and Circular Economy
Technical University of Dresden(ドイツ)

【研修期間】
2017年7月~10月

【研修報告】
    The Institute of Waste Management and Circular Economy where I had my global internship 1 represents a branch of the Technical University of Dresden. Being well-equipped with modern laboratories, lecture rooms and large spatial capacities for research activities, the host institution offers almost all the required conditions for the researchers to run their pilot-scale simulating experimental models in the fields of solid waste management and natural resource restoration.
    Entitled as FOREST that stands for FOod recipe REcommendation SysTem, our team’s PBTS sets the goal as “Developing the recipe recommendation application to solve the diet-related health problems as well as enhance the communities’ awareness on environmental issues”. Specializing in the discipline of environmental management, I am working on the environmental impact evaluation of the recipes – one of the two essential functions of the system. As for the system, the impact on the nature is indicated in term of CO2 emission value basing on the generated solid waste in the ingredient preparation phase and the energy consumption in the cooking phase.
    Solid waste generated from the kitchen required the appropriate treatment techniques after the sorting in order to “upsize” the hidden value of the waste stream, resulting in the minimizing of the CO2 emitted to the environment, or in other words, minimizing the negative effect on the nature from the cooking activities in daily life. During the fruitful internship, I have approached a number of methodologies and technologies to manage the solid waste from the households under the conditions of Germany while complying to the European Union regulations on environmental protection. These information and knowledge play a remarkable role in supporting me to fulfill my task in the PBTS team, in cooperating with other members for such a necessary application to be launched, for the healthier and greener lifestyles.
    Moreover, the global internship 1 indeed beyond my expectation brought to me the widen viewpoint in multi-dimensional aspect while considering the solid waste management in the art of circulation– the advanced concept in material flow management for the circular society – which is promising and practical based on Japan conditions. Definitely, the global internship 1 remains its contribution to our team’s PBTS achievement in particular, and my academic journey in general.

Nguyen Thi Doan Trang(ライフサイエンス専攻 人間・環境科学コース M2)
PBTS所属チーム:Health Care

Discussion with Researcher

Discussion with the host institution’s researcher

With Prof. Dornack

With Prof. Dr.-Ing. Habil Christina Dornack


Main Gate of Institute

The Main Gate of the Institute of Waste Management and Circular Economy

 
Fürstenzug

Fürstenzug – the Procession of Saxony Princes

松永 玲香

【研修先】
日産自動車株式会社(日本)

【研修期間】
2017年10月~12月

【研修報告】
私は日産自動車株式会社のモビリティーサービス研究所で3ヶ月のインターンシップを行いました。私はPBTSで自動運転車を含む交通渋滞を扱っています。PBTSのテーマに取り組んでいく中で、自動車企業の現場の考え方、数学モデルの作り方を学びたいと思い日産自動車での研修の受け入れをお願いしました。
インターンシップでの研究テーマは『無人タクシーにおける車両配置アルゴリズムの開発』です。10・11月は厚木にあるNATC(日産先進技術開発センター)で研修をしました。次世代のモビリティーサービスについて先進開発・研究を行っている部署で、変わりつつある車社会のニーズと社会に提供する新しいサービスについて学ぶことができました。九州での実証実験を見学させて頂き自動車に関する研究をしている現場を体感することができました。12月は開発したアルゴリズムを実装するためPythonによるプログラミングを習得するべく横浜にある部署に移りました。こちらはAIやVR、Big Dataに関連する研究を行っている部署で、IT分野の新しい技術を車に取り入れる数々の研究を見せて頂きました。自動車業界に新しい時代が来ていることを痛感しました。
 このインターンシップでは社会の変化を体感し、それに応じた新しい価値を提案するという貴重な体験をすることができました。この経験をこれからのPBTS、主専攻の研究に大いに生かしていきたいです。

松永 玲香(理学専攻 数学コース M1)
PBTS所属チーム:Traffic Jam

NATC(日産先進技術センター)

NATC(日産先進技術センター)

NATC内のオープンスペース

NATC内のオープンスペース



出典:https://www.nissan-global.com/JP/NRC/RECRUIT/GALLERY/?galleryID=1


2017年度グローバル研修Ⅱレポート

叢 悠悠

【研修先】
Chalmers University of Technology(スウェーデン)

【研修期間】
2017年3月~6月

【研修報告】
 私は、チャルマース工科大学で3ヶ月の研修を行いました。PBTS II では、多くの高校生が難しいと感じている「数学的帰納法」に焦点をあて、帰納法の仕組みをより深く理解できるようなプログラミングの授業を設計していますが、今回の研修では、数学的帰納法のプログラミングにおける応用を学びました。プログラムの中で数学的帰納法を使う際には、① ベースとなるケースは何か、② 帰納法の仮定に必ずもとのデータより小さいデータが使われているか、という2つの点に着目します。これは、高校数学で帰納法を用いた証明を書くときにも重要なポイントとなります。今後、PBTS で設計した授業を高校で実施する予定ですが、その際に、この2つの点を強調しながら、なぜ帰納法による証明が妥当であるかを理解してもらえたらと思っています。
 これまで、グローバル研修で2度アメリカを訪れていますが、今回の滞在先では、「夕方になったら仕事を切り上げる」「晴れた週末は公園で一日中日光浴をする」といった北欧のライフスタイルを体験することができました。大学や宿舎の周辺も、ヨーロッパらしい景観を残しつつ、都市としての利便性を持っていて、とても気持ちよく生活できる環境でした。

叢 悠悠(理学専攻 情報科学領域 D2)
PBTS所属チーム:Education

キャンパス

チャルマース工科大学のキャンパス

Andreas Abel 先生と

Andreas Abel 先生と farewell dinner にて

北川 めぐみ

【研修先】
梨花女子大学 (Ewha Womans University)(韓国)

【研修期間】
2017年6月~7月

【研修報告】
 梨花女子大学とアメリカのルース財団の支援によって開催された、アメリカと東アジア諸国の理工系女性大学院生向けのEwha-Luce国際セミナー2017に出席しました。本セミナーは、Expanding Horizons という標語のもとグローバルリーダーを目指す人材にとって不可欠な技能の向上を目的とした、18日間の合宿型セミナーです。私は上の標語の通り視野を広げることと、国際的な理系大学院生同士のネットワークを得ることをねらいとして、セミナーに参加しました。
 研修内容は、グローバルリーダーシップや女性の活躍を推進することなどのテーマごとに講義、ワークショップ、チームプロジェクトなど盛りだくさんで貴重な体験ばかりでした。なかでも参加者にとって最も有意義なプログラムが、一般向けフォーラムでの各自のプレゼンテーションでした。私はPBTSの経験を踏まえて「社会的責任と科学」を主題としましたが、練習段階から他の学生が英語での効果的な伝え方などアドバイスを受け、本番では聴衆の前でも自信を持って話すことができました。フォーラム後は参加者の皆と達成感を共有することができたことが嬉しく思いました。
 そのほかにも、韓国の歴史的な観光地を訪問したり伝統芸能を鑑賞したりして、多様な文化を直感的に知る研修も多くありました。現地でのそのような数々の体験や、同世代の外国人大学院生とのコミュニケーションもたいへん楽しむことができ、セミナー期間中の原動力のひとつでした。今回の研修で得た出会いや経験から学んだ成果を、今後はチーム研究の活発化に役立てていきたいと思います。

北川 めぐみ(理学専攻 数学領域 D1)
PBTS所属チーム:GAP (Green filter for Air Pollutants)

オープンフォーラムでの記念写真

研修中の主要イベントであるオープンフォーラムでの記念写真

チームメンバーと

チームプロジェクト Mission ELIS チームメンバーと

カバリェロ 優子

【研修先】
南カリフォルニア日米協会(アメリカ)

【研修期間】
2017年6月~9月

【研修報告】
 アメリカ合衆国ロサンゼルス郡に所在する、南カリフォルニア日米協会(以下JASS)で3ヶ月間インターンシップをさせていただきました。JASSは1909年に創立された、日米の異文化理解と交流促進および教育を行なう非営利団体であり、様々な社会慈善活動および教育活動を行なっています。研修中は、JASS主催のSake at Sunsetというイベントの準備および運営に携わらせていただき、約60種類の日本酒をアメリカ人および日系人にプロモートしていく方法を学ぶことができました。また、日常の業務ではデータ分析や企業へのスポンサーシップ願いのための事前調査、交渉など、中核的な仕事をさせていただいたことで、団体の理念と運営の実際を学ぶことができました。
 私はチームメンバーと共に、抗酸化物質を多く抽出できる緑茶の開発を進めております。海外へ緑茶を普及させるためには、まず、日本人ではない人が緑茶をどのように感じているか、嗜好性は日本人と違うのかを正しく認識する必要があると考えました。そこで、開発中の緑茶の官能検査をJASSスタッフの方々に協力していただきながら、近隣の大学およびショッピングモールで行ない、約100名の協力者を募ることができました。インターン中は、業務や研究以外にも、アメリカ社会について多くのことを学ぶことができ、視野を広げることができました。いつも温かくご指導していただいたJASSスタッフのみなさまに心より感謝申し上げます。

カバリェロ 優子(ライフサイエンス専攻 食品栄養科学領域 D1)
PBTS所属チーム:Anti-Aging

スタッフと

Sake at Sunsetでスタッフと

オフィスにて

オフィスにて、JASスタッフとインターン生

榎吉 奏子

【研修先】
新日鐵住金株式会社技術開発本部(日本)

【研修期間】
2017年8月~10月

【研修報告】
 千葉県富津市にある新日鐵住金株式会社の技術開発本部において、3か月間のインターンシップを行いました。数学を専攻する私が鉄の会社で研修を行うことになるとは、1年前までは思ってもいませんでした。きっかけは2016年11月に開催されたリーディングフォーラムで新日鐵住金が行っている幅広い研究活動についてお話を伺ったことです。そこで数理科学研究部という数学を製鉄業に応用する部署も存在することを知り、とても興味を抱いたため、製造現場の見学と研究者の方々との面談をする機会を設定していただきました。実際に2017年1月に研究所を訪問して、炉内部で起きている現象を逆問題解析によって知る技術についての話を聞き、鉄に関することでこんなにも数学を適用することができるのかと驚きました。初めて目にした溶炉などの設備のスケールの大きさに感動したこともあって、先端技術研究所数理科学研究部での研修の受け入れをお願いしました。
 私が3か月間取り組んだ研修テーマは、「幾何学的特徴に基づく介在物画像の分類」です。鋼板に発生した介在物の画像を、介在物の形状に基づき自動で分類する仕組みの構築に取り組みました。Pythonの機械学習について勉強しつつ、実際のデータに対して理論を適用し、結果を得るという貴重な経験を積むことができました。研修期間中は、海岸まで徒歩5分の社員寮に滞在したのですが、社員の方々と食堂で話したり、休日に南房総まで連れて行ってもらったりして有意義な時間を過ごしました。
 今回の研修で学んだことを活かして、現実の問題を意識しながらPBTSの研究活動を推進していきたいと思います。

榎吉 奏子(理学専攻 数学領域 D2)
PBTS所属チーム:Synchronization

成果報告会

成果報告会

水戸 晶子

【研修先】
National Institute for Public Health and the Environment(オランダ)
(RIVM – Rijksinstituut voor Volksgezondheid en Milieu)

【研修期間】
2017年9月~11月

【研修報告】
 私はオランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)で研修を行いました。RIVMでは、国民の健康と環境を守るため、公衆衛生に関する研究を行うとともに、国や自治体の公衆衛生当局、国民に対して情報提供を行っています。私は動物媒介感染症グループにおいて、感染症調査監視システムとそれに基づいた公衆衛生教育について学びました。
 オランダではマダニ媒介感染症ライム病が大きな社会問題となっています。国民一人一人がマダニに咬まれないように対策を講じることが最善の予防策であり、RIVMではマダニ対策の教育ツールを開発し、教育効果の評価を行っています。科学教育の専門家の方にお話をうかがい、全国民が対象である公衆衛生教育の難しさや教育効果を最大化する工夫を学びました。また、日本の感染症調査監視システム、マダニ媒介感染症について調査し、それぞれの疾患の特徴(病原体、症状、媒介動物など)をわかりやすく1枚にまとめた教育用資料を作成しました。PBTSではゲームプログラミングを用いた数学の授業を開発していますが、学校教育とは異なる新たな視点を得ることができました。
 今回の研修は、私にとって初めての長期海外滞在であり、最初は不安もありましたが、皆さんに親切にしていただき、充実した日々を過ごすことができました。オランダでは音楽やダンスといった芸術に親しむ人が多いことが印象的でした。日本舞踊を披露する機会もいただき、多くの方が日本の文化に興味を持ってくださいました。一方、英語力の強化が最大の課題だと感じた3ヶ月間でもありました。
 グローバル研修を実施するにあたり、ご支援並びにご指導くださった皆様に感謝申し上げます。

水戸 晶子(理学専攻 化学・生物化学領域 D3)
PBTS所属チーム:Education

RIVMの正面玄関

研究室のメンバーと

田村 りつ子

【研修先】
株式会社リコー(日本)

【研修期間】
2017年8月~9月

【研修報告】
 私は、株式会社リコーにてインターンシップを行いました。PBTSでは、抗老化を目指した日本茶の商品開発を行っています。本インターンシップでは、まず、モノ・コトづくりの企画の段階において重要な知見となる「UX(user experience)デザイン」の理論、プロセス、手法について学び、体験することを目的としました。UXデザインとは、ユーザーの潜在的な要求に基づいて、うれしい体験を実現する製品・サービスをデザインしていく取り組みと、方法論のことです。今回のインターンシップでは、UXデザインテーマ支援チームに同行することによって、各支援先テーマのUXデザインにおける様々な段階を体験することができました。さらに、実際にインタビューや要求解析などを行い、UXデザインで非常に重要な、顧客の潜在的な要求を理解するためのスキルを身に着けることができました。今回のインターンシップを通して、企画段階において、汎用的に考えることが必ずしも成功に繋がるわけではなく、UXデザインのような、対象の体験を具体的に考えるということの重要性を感じました。同時に、UXデザインの理論が浸透していない場での、実践の難しさも痛感しました。今後は、今回のインターンシップで得たUXデザインのスキルや経験を生かし、PBTSで開発した商品の提供価値を最大限に高められるよう試行錯誤していきたいと思います。また、時代の変化に合わせて、UXデザインのような新たな知見を今後も積極的に学び、PBTSでの活用だけでなく、自分自身の知識基盤としても取り入れ続けていきたいと思います。

田村 りつ子(ライフサイエンス専攻 生命科学領域 D3)
PBTS所属チーム:Anti-Aging

リコージャパンにてインタビュー

インタビューの解析
UXデザインテーマ支援チームの皆様と

インターンシップ最終日報告会にて